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接着剤の種類

以下、知人に教えてもらいました。


カメラ関係で使われる接着剤はエポキシ系ゴム系が多く、 この2種類があればほとんどの作業ができます。 その他、いくつかの種類の接着剤について解説します。
2液混合エポキシ系接着剤
主剤と硬化剤を同量混合して使用します。 硬化時間が異なる何種類かのタイプがありますが、 少量作業には5分硬化型、大量作業には長時間効果型等、 作業量によって使い分けると良いでしょう。
主剤と硬化剤をよく混ぜないと硬化不良をおこすこともありますので、 よくかき混ぜましょう。
説明書には両面に塗るように指示されていますが、 片面に塗って両方貼り合わせた後いったん剥がし、 均一に塗られているかなどを確認し、 その後、硬化直前まで待ち、両方を貼り合せると良いようです。
本来の接着の用途の他に、 ネジ穴がバカになったときに応急的なネジ穴の修復にも使えます。 方法は、エポキシ接着剤を穴に詰め、油を塗ったネジをねじ込み、 ある程度硬化したらネジを外せはOKです。 周囲に付着した接着剤は、硬化前ならシンナーなどで拭くとよいでしょう。

ゴム系接着剤
ボンドG17など一般的にゴム系と 呼ばれるもので、ベンゾールガム系接着剤です。 正式にはコンタクト接着剤と呼ばれ、 合成ゴムを溶剤に溶かしたものです。
使い方は「薄く均一に両面に塗布し、 乾かしてから圧着」します。 塗ってすぐに貼り合せるのは本来の使い方ではなく、強度も出ません。 乾燥を早めたい場合はブロワなどで吹きます。 息を吹きかけるのはやめましょう。
粘度の調整をすると塗りやすくなります。 コニシから出ている「Gうすめ液(缶入で1000円)」で薄めます。 シンナーでは代用できません。 「Gうすめ液」は置いていない店がほとんどですが、 DIYショップやホームセンタで取り寄せてくれると思います。

シアノアクリレート系接着剤
いわゆるアロンアルファなどの瞬間接着剤 (略して「瞬着」)のことです。
瞬着は空気中の水分(湿気)で固着しますが、 一般に思っているほどの接着強度はありません。 プラモデラーが2個の同じ部品を作るのに、 プラバンなどに瞬着を1滴たらして貼り合わせ、 切断・加工後すきまにカッターの刃を差し込んで 「パキッ」と剥がすことからも明らかです。
瞬着は量が多いと接着強度が低下します。 ほんの少量でいいのです。 また、折れたプラ部品同士の接着など、 すきまがある接着には不向きです。
カッターやデザインナイフの刃先に瞬着を載せ、 刃先から目的の所に瞬着を流し込むと きれいに目的の量だけを塗ることができます (刃先はすぐ拭きましょう)。
硬化するときの気化で白濁することがありますので、 透明部品の接着では「低白濁タイプ」を使用すると良いでしょう。 低白濁タイプでは「ロックタイト640」がおすすめです。

モデラーズ「プロユース接着剤」
モデラーズというメーカが出している接着剤です (100ccの缶入で500円)。
シンナーのような液体で揮発性が高く、 プラボディ(ABSやポリカーボネートを含むプラスチック)の 破損の修理などにも使えます。
これに近い接着剤が「アクリサンデー接着剤」で、入手も容易です。 アクリル用ですがプラボディにも使えます。
蛇足ながら、プラ部品同士の接着は 「部品を合わせ、合わせ目に接着剤を流し込む」と 毛管現象で広がり、きれいに接着できます。
また、プラ部品同士の接着にゴム系接着剤や瞬着を使うのは、 接着強度がないので止めましょう。

エマルジョン系接着剤
正式には「酢酸ビニール樹脂エマルジョン接着剤」で、 木工用ボンドのことです。
普通の水で薄めることができます。
カメラでの用途は限られますが、 ミゾに遮光用の毛糸などの接着に使うのも良いでしょう。 ただし、薄めすぎると毛糸に沁みこみ、 毛糸の弾力性が阻害されますので注意しましょう。

ヤマト糊
澱粉糊で、 市販のものは腐敗防止のため「ホルマリン」が含まれています。
蛇腹の修理には欠かせない糊ですが、 フィルムを通すのはホルマリンの臭いがしなくなるまで待ちましょう (フィルムにホルマリンは大敵です)。


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